| 今月の注目のアクター | 池田鉄洋 |
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いけだ・てつひろ…1970 年生まれ。東京都出身。劇団「猫のホテル」所属。'04 年より自ら脚本・演出を手がけるコントユニット「表現・さわやか」も活動中。ドラマ『子育てプレイ』にて脚本・演出を担当。シリーズ続編も。主な出演作にドラマ『医龍』『ヒミツの花園』、バラエティ『サラリーマンNEO』など。
'09年/日/104分/監督:佐藤祐市/出演:小池徹平、マイコ、ほか/配給:アスミック・エース/シネクイントほか全国ロードショー
元ニートが体験する現代版“蟹工船”物語
高校中退でニートのマ男は母親の死をきっかけに一念発起、プログラマの資格を取得し弱小IT企業に就職する。ところがそこは、残業や徹夜は当たり前、必要経費は落ちず、リーダーの仕事のスキルが誰よりも低く、無茶な納期に向かうデスマ(デスマーチ:死の行軍)が当たり前という“ブラック会社”。いよいよ過去最低のデスマに突入したマ男は、心身ともに限界に直面する……!
労働基準法違反は当たり前。IT業界のヒエラルキーにおいて、下請けの下請けという最下層企業で、池田鉄洋は主人公・マ男(小池徹平)の同僚・井出を演じている。
「原作の通り、職場のリーダーを演じる品川さんと一緒にマ男をイジメる役ではありますが、ギリギリのところでチャーミングさを残した役柄だったので、喜んで飛びつきました」
10人弱の社員がそれぞれパソコンに向かうオフィス空間で展開する物語。井出は、腰巾着で風見鶏でお調子者で怠け者。イヤな奴というより、しょーもなさが際立って、笑うしかない。
「マックスに濃いところで勝負しようぜ、という監督の姿勢を初日から感じたので、遠慮せずにやるだけやってみよう、と。監督はワハハハ! と笑ってくれたし、むしろ足りないぞ、と尻を叩かれている感じでした」
基本的にハイテンションの演技ゆえ、白目を剥いて「さーせん」と謝罪するあるシーンの脱力感が効果的。
「あそこは僕も、いちばん燃えました。久々に変化球を投げることができて楽しかったですね」
井出のキャラにとって、もうひとつの重要設定はガンダムオタクでシャア信者であるということ。衣裳も、デスク周りの小道具も、ガンダム尽くし。
「シャア専用の赤がたくさん使われていましたし、まさかここまでガンダム一色とは(笑)。僕は僕で、改めてファーストガンダムをすべて見直してから、撮影に臨みました。アドリブもどうぞ、という現場だったので、話す言葉がほとんどガンダム用語の井出を演じるためには必要なので。現場では、本物のガンダムオタクの品川さんに、使い方や言い方の相談ができたので、非常に心強かったです」
自身も、強行スケジュールが珍しくない世界にいるだけに、“デスマ”については共感しながら演じたという。
「撮り終わらないんじゃないか? と途方に暮れる現場とか、“ブラック”な状況はわりとみんな経験しているんです。だから、“わかるよ!”と演じることができたし、マ男の最後の台詞が僕も胸に響きました。それは幅広い層に響くメッセージだと思うんです。そういう作品に出逢えて、本当にラッキーだったなと思います」





